車のなかからたくさんの稲妻を見た。
空が薄紫に光って、ばっと細くて白い亀裂が走る。脈という字の、右側。かなりこれに近かった。こわいけど、きれいだった。
おいっこやめいっこがぐんぐん成長していたり、祖母がなくなったり、ともだちが結婚したり、している。わたしの猫背は相変わらずまるい。
「生きるってなんなん」みたいなことは、あんまり思わなくなったな。さすがに。そんなんおもうひまあったらしたいことしたい。だれかと出会って、毎日いろんなことをおもって、わたしもあなたも生きている。わたしたちだって、薄紫に夜空を光りたいですよね。
ねこみ