呪縛
わたしは自分自身に呪いをかけて生きとる。それは多分全然特別なことではない。こうしなきゃああしなきゃの呪い。こうでなくてはの呪い。ちゃんとした人間でいなきゃ。優しくて、そつなくこなせて、まじめで、なんでもできる人間。あのひとよりも優位な人間。できる人間。こうでありたいというくそみてえな理想ばかり膨らんで、現実のぽんこつな自分との差に勝手に苦しくなってどんどん猫背になる。馬鹿すぎるけどもう生まれ持った性格だし、根っこがそうだからしょうがない。なんとかなる！って無理やり明るく押し通そうとしてきたけど結局不安に押しつぶされて何度も失敗してきた。そのたびに現実から逃げてきた。無駄に高いプライドのせい。もっと気を抜いて生きたいなあ。ふにゃふにゃになりたい。ふにゃふにゃがいい。もうしょうがないなー、ここはやっといてあげるよーって言われたい。あなたなら大丈夫って、たくさん言われてきた。わたしも勝手にそう思ってきた。自分なら大丈夫ってたかをくくってきた。けどちがう。全然大丈夫じゃない。大丈夫ということばにすがっている。いや、大丈夫といってもらえることは有難いし素直にうれしいけれども、鵜呑みにして全部完璧にやろうとして、でもぜんぜんできなくて、考えすぎて空回りしてひとりで頭をかきむしってなんなら泣く。やつあたりもする。さいあくすぎる。ちょっとくらいどうなったっていいじゃん。このない方がいいほうのプライドをすてたいよー。失敗することが恥ずかしいと思っていることが恥ずかしいのに、わかっているのになかなか殻が破れない。でも無理くり変わろうとするとまた気持ちに負担がかかるからだめなじぶんをだめだな〜ってちょっとずつ認めてあげるしかないとおもう。それもそれでむずかしい。殻を破ろうとするからいけないのか。殻の中でふわふわの羽毛をこさえてちょっとずつ嘴でつんつんしてなんとか割って出てきたい。出てきたすがたがあほげだらけで笑われても、あ、おもろいですよねーアハハつっていっしょにケラケラ笑えたい。
あー愚かしい人間よー。完璧に見える人もいつも苦手だなーとかんじるひともみんな人間。あー。
呪術廻戦おもろー。わたしの負の感情からうまれる呪いはどんなかたちしとるんやろな。多少可愛げがあるといいな。どろっとした何かを吐く系とかくさかったりしたらいややな。でもどろっとはしてそう。自分を呪うにしてももっとかろやかにポップに呪っていきたい。アニメを見ている時間しあわせ。日本に生まれてよかったなー。
おわり
