秋らめたのであきらめない(なるべく)

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そばかす

ぼちぼち秋ですかと思ってからほんとうの秋となるまで40日かかりました。

はい秋です、一生クーラーつけっぱで生きないかんのかとおもいました。大丈夫でした。引き出しの奥でしわしわになったロンTにアイロンをかけるか〜

最近読んだ/読んでる本

「くもをさがす」西加奈子

カナダでの乳がんとの闘いと、その後の生活を記したエッセイ。カナダ人との会話も全部関西弁で書かれてるのがすき。異国で医療を受けるのこわいな(技術面というより精神面で)とおもったりしたけどカナダの医療関係の人たちの明るさにわたしも救われた。「乳首って必要？！」が衝撃だった。たしかに乳首ってなんなんやろ。乳首も胸の膨らみもない自分の身体を想像する。それはなんだか清々しい気持ちにもなる。必要？！ってことってごまんとあるよね。抗がん剤治療を終えて、どう生きたらいいかわからなくなった、というのも印象的だった。なにか目的がないと人間って荒んでしまうのかもしれない。ふらふらと生きていたいと願うけれど本当の意味でふらふらと生きるってたぶんできないんだろうな。

「うみみたい」水沢なお

今読んでる本。若き詩人が書く文章を目で追う喜びと嫉妬がある。詩をかくひとの文章だなあと思う。カテゴライズしたいわけじゃなくて、純粋にそう思う。すきだ。何色もの絵の具を丁寧にかさねて、えっ、この色ここにのせたらこんなに綺麗で不思議なかたちになるんだ、みたいな文章。真似して書けるものじゃない。このひとにしかかけないものだ。ずるい、とおもってしまう。わたしもこうなりたかったというみじめな気持ちと、するする入っていく言葉の心地よさを感じながら読んでいる。にんげんのなまなましい部分を………言葉に多少なりとも携わっているのに上手く言い表せないので是非読んでください。いっしょに読もう。そして感想を聞かせて。そっといいねをさせて。

久しぶりに中村佳穂を聴いた。一緒に聴いてたねこむら氏が中村佳穂を聴いていると脳みそに花が咲くと言っててわかる、とおもった。トトロで、夜中にみんなで庭で踊って種を芽吹かせるシーンあるじゃないですか。中村佳穂を聴いてたら脳内のトトロたちとさつきとメイが、次々と新芽を芽吹かせてくれる、みたいなイメージ。あ〜なんやこれ〜しらん〜こんなことあっていいの〜〜が次々と起こる。音楽をするために生まれてきたひとだよねと思う。そこで自分を比べる必要はまったくないんだけど自分は中途半端だなあと思う。すきなので書くことはし続けます。下手でもいい。

下手でもいいといっておきながらあれなんですが、ひとと上手に話せなくて、これはほんとうに一生の悩みで、父も母も寡黙な人だからな…とか思って自分を正当化しようとしてしまうけどこれって自分の努力でどうにかなることじゃね？とも思うし、でもひとのはなしをさえぎってまで話したいことってないし、あったとしても上手く話せる自信皆無だし、でも発さないとなにも生まれないし、ぐるぐる考えてはいる、わたしはなにも発せないけどそれはなにも考えてないわけじゃない、みつめたら全部伝わればいいのに！でもそれは怠慢だ…というようなことを一生思っています。言いたいことがあるんだよ〜！っていうガチ恋口上内の前口上だけを脳内で常に叫んでいる。星野源さんと若林さんのLight houseみてたらお互いの発言からどんどん対話がうまれていくさまが美しくていいな〜〜〜とおもう。言ってることがたとえ下世話だったり生々しかったりしても。ふたりとも出てくるものが本音で、誠実で、だからこそなんだよな、わたしがしたいのはこれなんです、「わたしがしたいのはこれなんです」なんてほんと烏滸がましいけど、こんなふうに会話してみたいと心底思う。反射じゃなくて、考えて、ちゃんとじぶんのなかで反芻して伝えたい、けど、たとえばなにかを投げかけられた時にまじでいったん頭真っ白になってしまう、それだと生の会話は崩れてしまうから、発話をあきらめてしまう。ちゃんと言いたいことをあきらめないで、勇気を出して言ってみたい。何年生きてるんだよ、と思う。何年も生きて、やっとそうだよね、と確認できた。下手でもいい、あきらめない。おしゃべりにあこがれている。わたしはあなたとおしゃべりがしたい。

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